【新唐人2015年09月14日ニュース】
9日、中国・湖北省(こほくしょう)十堰(じゅうえん)市の中級裁判所で、4人の裁判官が敗訴の判決に腹を立てた男に、刃物で刺され、病院に運ばれました。そのうち、1人は重傷です。その後、犯人は逮捕されました。
中国メディアによると、容疑者は43歳の男で、勤務先の会社が給与を支払わなかったとして提訴していました。雇用契約を結んでいなかったことで敗訴しましたが、腹を立て、刃物で裁判官らを刺しました。目撃者によると、現場は血だらけで混乱状態だったそうです。
この事件についてネットユーザーらは「このような極端な行為は賛成できないが、この事件を通して共産党の独裁政権の下での、司法部門の腐敗を問題視すべきだ」との見方をしています。
ネットユーザー 譚(たん)さん
「中国で裁判官は共産党の犬となっています。法律を守るためではなく、中国共産党のために働いています。お金がないと裁判にもかけられないでしょう。中国ではこのように訴えても公正ではないので、極端に走ってしまったケースはほかにもあります。」
中国の人権活動家、彭家勇(ほう かゆう)さんは、中国で雇用契約不備のため、敗訴したケースは多く、裁判官のいいかげんな仕事ぶりを指摘しています。
人権活動家、彭家勇(ほう かゆう)さん
「裁判官はきちんと調査もせず、労働者に敗訴の判決をくだすことが多いです。実は契約を結ばなかったとしても、会社の採用記録や給与の銀行口座の入出金記録、保険料の支払い証明、社員証などから雇用関係を証明することができるはずです。」
近年、中国では裁判官を襲撃する事件が頻発しています。2006年、甘肃(かんしゅく)省で、農民が裁判所で爆発を起こし、裁判長など4人が即死しました。また2010年には、湖南(こなん)省で、男が銃を乱射し、3人の裁判官が死亡する事件が起き、同年広西(こうせい)省では、裁判官6人が硫酸をかけられました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/09/10/a1223028.html(中国語)
(翻訳/吉田 ナレーター/佐藤 映像編集/李)